昨年(2016年)にいままでのモリスの概念を超えた新しいシリーズ、
「ピュア モリス」 というコレクションが発表されました。
今回は、そのピュアモリスについてご紹介したいと思います。
前回ご紹介したピュアもリスの記事もございますので、合わせてご覧ください。
ウィリアム・モリスの新しい世界 「ピュア モリス」をカーテンや壁紙に取り入れよう
もし今、かの芸術家ウィリアム・モリスが生きていたら どんなデザインをするだろう、
というコンセプトから作り出されたもので、天然素材のリネン(麻)を使った生地を中心に
色味を抑えたナチュラルな色でデザインを活かした とても新しい壁紙とファブリック。
ピュアモリスでメインとなる柄は、やはり「イチゴドロボウ」。
中でも刺しゅう柄で表現した生地を使った事例を ご紹介いたします。
横浜市港北区のⅠ様と 「ピュア モリス」 の出会いは4月でした。
お仕事でスウェーデンに住んで以来、北欧が大好きになり このたびご自宅を
北欧スタイルにフルリフォームされたというⅠ様。
ネットでお調べいただいて、新しいカーテンを選びにご来店下さいました。
これまでも綿プリントのカーテンをお使いでしたし、やはり天然素材がお好みで
定番のモリス綿プリント生地でのカーテンと、このピュアモリス刺しゅう柄の麻と、
数点のサンプルカーテンをお貸し出しした中で、
数日後に「何といっても、これが断然きれいだった!」 とおっしゃってくださったのが
「PURE STRAWBERRY THIEF EMBROIDERY」(刺しゅうのイチゴドロボウ)でした。
Ⅰ様のリビングには窓が3ヵ所あり、大きな掃出し窓はフラットスタイルの
カーテンにする案もとてもおすすめだったのですが、途中の高さまでで上げ下ろし
できるのがやはり便利で 全体もすっきりと揃うということで、
全ての窓をシェードスタイルで飾る事に決まりました。
外からの日射しや視線を少しよけながらも、お庭の緑が見えるのが良いのですね。
右手に掃出し窓、壁をはさんで左手に腰高窓。 リフォームですので
壁だった部分の梁が残っていて、左側の窓上だけ狭くなっていました。
そのためにシェードは出だしの高さが違うのですが、
両方の窓の左右の柄の高さが揃うように合わせて作っています。
麻素材に刺しゅうという繊細な生地ですので、取扱いに注意するのはもちろんですが、
今回お作りする上で気を使ったことがもうひとつありました。
幅の違う2連の窓が並んだところに1台のシェードを取付けますので、
生地の縫い継ぎ目を、透け感が美しい生地の邪魔にならない位置に合わせる事でした。
昼間は生地の重なるラインが目立ちますので、窓ガラスにかからない位置にしています。
麻のざっくりした風合いの中での、刺しゅうのおうとつが何とも美しくて癒されます。
昼間も夜も とても居心地の良い空間になったと大変喜んでいただきました。
また後日、スウェーデンハウスのリフォームの担当の方がⅠ様宅を訪れた時に
「ピュアモリス」のきれいな生地を見て、とても気に入って下さったとの報告も
Ⅰ様からいただきました。 お選びいただき、どうもありがとうございました。
少しだけ残った生地を差しあげたら、奥様が小窓のカフェカーテンにされていました。
これだけでも、良い感じです。
道路からお宅の窓を見ても、なんだかすてきな生地だとわかりますね!